2002/02/09 10:50
by POPO 2002/02/09
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さて、東レのバイオ・ナノテク研究所に興味を示していた学生がなぜ応募しなかったか、という話です。大体3つの理由があるようです。第一には、100人規模というのが多すぎるのではないか、と感じているからということで、もし事業が失敗した場合にはあっさりリストラされてしまうのではないか、という恐れを持ったようです。第二には、募集要項には具体的なテーマが書いてないことへの不安があったようです。民間企業ですからテーマは秘密でよいのですが、それでもある程度は提示されていないと、やはり博士課程まで行った学生なら自分の専門というのをはっきり意識していますから、自分の希望するようなテーマが与えられないのではないか、という不安を持ってしまったようです。第三には、やはり昔からの問題で、民間企業に入ると奨学金が免除にならないから、ということですね。博士課程まで奨学金をもらって行ってしまうと、数百万円以上の負債を抱えることになり、公的機関に就職すれば返済が免除されますが、民間企業に就職すると返済しなければなりませんので。この不安を解消するためには、募集要項で給与水準を明示すべきでしょう。奨学金を返済してもお釣りが来るほどの給与水準なら、第三の問題はなくなりますので。
博士課程まで行って30歳近くまで収入がなく、数百万円の負債では、ちょっと困りますね。公務員(研究職か教育職一)になると、返済義務はなくなっても給与は俸給表どおりにしかならないので、生涯賃金としては高学歴の割には異様に低くなってしまいます。特に、がんばって管理職になっても年収1千万越すかどうか、というレベルでは、だんだんやる気をなくしてしまうのではないでしょうか。
といっても、本当に無職になってしまう危機感があれば、条件を問わず職があればよい、と考えるでしょうから、この学生が応募しなかったのは、他にもっと良い職があるだろうと考えた、ということに他なりません。確かに、バイオ系の研究開発職の募集は、公的機関でも民間でも、結構たくさんあります。次回は時代を良く表している求人をいくつか、取り上げてみたいと思います。
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